2013年2月7日木曜日

イチ薬剤師のつぶやき


医療において薬剤師の役割は何なのか。どういった医療を展開し、その中でどんなポジショをもつ薬剤師を創っていけばいいのか。

私が薬剤師として働き始めてからもうすぐ6年が経とうとしています。
日々、そんな疑問が私の中で大きく膨らんでいきます。

薬剤師は当然ながら医師が処方する薬に問題がないかをチェックし、必要であれば変更を依頼します。

様々な患者さんに出会い、疾患に出会い、薬に出会ってきました。
けれど、私は一度としてこの薬が、この患者さん、この疾患に必要であると自信をもって提案したことはありません

それは単に私の勉強不足もあるでしょう。

しかし、私はこの患者さんの病態を知らない、生活を知らない、他の医療者との関係性を知らない、生き方を知らない。

そんな中でどうしてこの薬があなたに必要ですと確信をもって言えるでしょう。
私が不真面目なのでも、特殊なケースでもないのです。
こうしたわからないことだらけで患者さんの元へ薬の説明に行き、治療に参画しているのが多くの薬剤師の実態です。
ふざけるなとおっしゃるかもしれません。
もっと学べとおっしゃるかもしれま
確かにその通りです。
しかし、それが極めて困難なくらい今の医療、医療体制はカオスなのです

薬学部が6年制になるなど、薬剤師はここ数年特に大きく変化してきています。
しかし、どんな薬剤師を創っていくのか明確なビジョンをもっている大学も病院も国もありません。

薬剤師には方向性がないのです。医療には方向性がないのです。人の生き方・死に方には方向性がないのです。

まるで飛んでいる矢のようです。
どこから来て、どこにいて、どこへ向かうか全く見えない状態。
この状態では病気も永遠になくなりません。
自らの意志をもって、明確に方向性をもった矢になる時がきているのです。


次回は薬剤師、医療の具体的な現状について語りたいと思います。



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